3Dプリンターの使い方は?インクではなくフィラメント(樹脂)で印刷する!
3Dプリンターが世界的にも注目されていますが、どのような機械で何ができるのか分からない方もいることでしょう。
本記事では、3Dプリンターの特徴や印刷方法、簡単な使い方について解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
3Dプリンターとは?仕組みや値段相場についても解説!
最近になってちょくちょく話題になっている3Dプリンターについて語っていきたいと思います。
しかし、業務用OA機器を扱っていますが、3Dプリンターは扱ってませんし、置いてある企業も極わずかだったのでデモとして2時間ぐらい触っただけの感想になります。
3Dプリンターの特徴は?
普通のコンビニに置いてある紙を印刷するのが2D(縦×横)とするなら、3Dは縦×横×高さの物を印刷できるプリンターになります。
3Dプリンターは皆さんが想像している通り凄い技術の1つ。「テレビではこれは流行る!」とステマをうっていますが、実はかなり前からある技術になります。
主に使用される素材としては、フィラメント(樹脂系)だけでなく石膏やポリカーボネート、Ultemなどいくつか挙げられます。
値段的にどうなの?
実は意外に安いんですねこれが。家庭用のやつならば10万円切るぐらいで本体を購入できます。
ランニングコストとしてインクやトナーの代わりにフィラメントと呼ばれる原材料が必要ですが、こちらも1キロ辺り3,000円前後とそこまで高くはありません。
フィラメントは、FDM法や材料噴射(マテリアルジェッティング)の3Dプリンターで、データを出力するために用いる材料です。
通常プリンターでいうとインクと同様の役割を果たします。フィラメントは細長い糸状の材料で、リールに巻きつけてあります。メーカーによってはカートリッジなどに格納されていて、自社の材料しか使えないようにしている場合もあります。
使い勝手ですが、とにかく遅いのひとこと。1つの成果物を印刷しようとすると30分ぐらいかかってしまいます。
これはフィラメントを平面的に1段1ずつ重ね合わせて構築していきますので遅くなるのですね。
作成できるサイズも手のひらサイズまでと大型のものは作成できません。
それから原稿である3DデータをCADで作成する必要があります。このデータ作成が素人では難しいんです。
最近では、3Dスキャン搭載の3Dプリンターも発売されおり急速にお手軽感が出てきているため、市場的にも伸びしろはまだまだあります。
今後、10年後には当たり前になっているかもしれませんが、現状ではいまひとつという認識ですね。
どうしては流行やらないの?
先ほど前からある技術と申しましたが、具体的には10年以上前からです。しかし、思いのほか話題になってないのは理由があります。
「3Dプリンターで何がしたいの?」ということです。
例えば、製造業や設計関係の業種なら使う場面があるかもしれないですが、その他の業種で使うことなんてまずありません。
また、プリント時間やCAD技術の問題もあります。
好奇心で面白そう!という理由で導入している方が大半なのは事実なんですね。
他にもゴルフボール等の立体物に印字できるというプリンターもありますが、こちらも好奇心だけの製品で流行ることはないと思います。
3Dプリンターの使い方は?印刷造形物が完成するまでの流れを解説!
ここまでは、3Dプリンターの特徴やその仕組みについて解説してきました。
しかし、その使い方や活用方法が分からない、また事前に何を準備すればよいのか分からないという方もいることでしょう。
まずは、3Dプリンターで印刷造形物を作成する前に必要なものについて、詳しくみていきましょう。
導入に必要なものは?
3Dプリンターの導入に必要なものを下記にまとめました。
必要なもの | 概要 |
3D対応のCAD | 立体的な印刷造形物を設計するソフトウェア |
STL検証ツール | 3Dプリント可能なデータの検証 |
3Dプリンター本体 | 立体的3Dを造形印刷するハードウェア |
付帯設備など | 印刷造形物の作成をサポート |
そもそも3D技術はITを根幹としたいくつもの仕組みが重なり合っており大変複雑です。
つまり、複数のソフトウェアやハードウェアによって、実現されているということ。
これらの仕組みを理解するためにもCADについて理解する必要がありますが、視覚的に使えるソフトウェアも存在しますので、自分に合った使い方ができる組み合わせを見つけることが重要です。
印刷造形物ができるまでの流れは?
3Dプリンターで実際に印刷造形物が完成するまでの流れは、下記のとおりです。
- CADによるデータ作成
- STLファイルの出力と整合性検証
- 造形ツールパスへ変換
- 3Dプリントの開始
- サポート素材の除去
- 仕上げ加工
このように、いくつかの複雑な工程を組み込みながら3D造形物が構成されますが、その具体的な内容が分かりにくいという方もいることでしょう。
ここでは、3Dプリンターの使い方とその流れについて簡単に説明します。
手順①|CADで3Dデータを作成する
CADでは、ソフトウェアによって印刷造形物のモデリングを構成できます。
2Dから3Dに変換したりスキャンしたりすることで、素材を取り込むことが可能。ノイズが入ることがあるため、修正しながら作成しましょう。
手順②|STLファイルの出力と整合性を検証する
CADで3Dデータを構築したら、次にSTL形式でファイルに落とし込みます。
ポリゴンで視覚的に確認できるため、この工程で物理的な整合性が取れているかどうかしっかりとチェックしましょう。
手順③|造形ツールパスへ変換する
STLファイルとして問題がなければ、次は3Dプリンターにデータ送信します。
一般的に造形ツールパスへの変換は、それぞれのスライスソフトのデフォルト設定で行うケースも少なくありません。
しかし安定性や精度など、さまざまなパラメーターを設定して細かな印刷造形物を作成することもできるため、目的と用途に応じた設計を心掛けましょう。
手順④|3Dプリントを開始する
この工程で、いよいよ3Dプリントを行います。
デスクトップタイプの3Dプリンターではスタンドアロンで動作可能。一方で、ミドルエンド以上のクラスでは、より細かな設計が反映できます。
スペックによっても見た目で完成形に大きな違いがみられることから、機種選びは慎重に行いましょう。
手順⑤|印刷造形物からサポート素材を引きはがす
3Dプリンターで印刷造形物が完成したら、サポート素材を除去しましょう。
多くのケースで、立体的構造を維持するためにサポートするための素材が一緒に造形されます。
手で剥がせる場合もあれば、工具を必要とすることもあるため取り扱いには細心の注意を払いましょう。
手順⑥|仕上げ加工を行う
3Dプリンターから印刷造形された後は、仕上げ加工を行いましょう。
完成後は見た目にもざらざらした印象で、何かしら手を加えることをおすすめします。
例えば、つや出しによる光沢を惹き立たせる加工やなめらかな触感、見た目の美しさを引き出す塗装などを行うとよいでしょう。
3Dプリンターの技術の進歩はすごい!印刷造形物から読み解く市場の動向を考察!
現在NASAでは、地球にある3Dデータを宇宙空間に転送しプリントしたという報告があります。
この技術を使えば事務所に1つ置いて、転送プリントで制作物を現場にいなくても確認できるようになります。
話題にのぼる材料は多々ありますので、将来的に流行る可能性は十分にあります。
複合機に関しては機能が出揃った感はありますが、3Dプリンターの可能性はまだまだ未知数といえるでしょう。
複合機もだいぶ手離れがよくなってきていますが、まだまだユーザビリティを改善できる余地はありますので、今後も印刷機器の発展を期待したいです。
さいごに|3Dプリンターを導入しよう!
今回は、3Dプリンターの仕組みや使い方などについて解説してきました。
宇宙技術にも応用されているため、将来性には用途も幅広く展開されることが期待されます。
従来では複合機などを用いて2Dでしか表現できなかったものが、印刷造形物として3Dで作成できる時代の到来を考えると、現代社会における技術革命と今後の市場の動向が気になるところです。
3Dプリンターによって、新しく自由な表現ができることでしょう。
この機会に、ぜひ3Dプリンターの導入を検討されてみてはいかがでしょうか。
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