NIC2枚挿しは危険!?安全に複合機を運用する方法を紹介!
オフィスの規模が大きくなってきた場合など、どのようにネットワーク環境を構築していくかは悩むポイントです。
本記事では、NICによるネットワーク分割について解説していきます。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
NICって何?複合機における2枚挿しについて解説!
複合機は仕組み上、ネットワークとの接続は可能ですが、そのためにはNICが必要です。
そんなNICの接続に、なかには2枚挿しをしている方もいるのではないでしょうか。
NICの2枚挿しにはメリットもある一方で、大きな危険性もはらんでいるため注意しなければなりません。
ここでは、まず複合機をネットワークと接続するのに必要なるNICとはどういったもので2枚挿しするとどんなメリットがあるのか、また危険性についても解説しています。
詳しくみていきましょう。
『NICの特徴』
NICとは、「Network Interface Card(ネットワークインタフェースカード)」の略。簡単に説明すると、ネットワーク接続可能な機器に物理的な接続を提供するためのアダプタ回路基板です。
よく知られている名称でいえば、「LANカード」「LANボード」と呼ばれている装置です。
接続可能な機器として最初から内蔵タイプのNICを搭載していますが、拡張スロットに差し込むタイプやパソコンカードタイプ、USBタイプで増設も可能。そして増設することで、NICを2枚挿しにするもできるという構造をしています。
そんな2枚挿しのメリットは、セグメントの分割ができるようになることです。
IT分野でのセグメントの分割とは、1つは大きなデータをパソコンで読み込む際にデータを分割すること。そして、もう1つは、ネットワークを分割したもののことで、ここでのセグメントの分割はネットワーク分割の方です。
分割できれば、1台の複合機で基幹と業務の異なることに複合機が使えるようにできます。
つまり、2台必要となることを1台で対応できるためスペースやコストの削減が可能だということです。
『NICの優先順位を変更する』
複合機のNICの2枚使用で、2台必要となる環境を1台で対応できるようにもできますが、使用する用途によっては同時に行えない場合もあるため注意しなければなりません。
もしそのようなケースが発生した際には、優先順位が高い方が優先されます。
そして優先順位は、変更することも可能です。
一例として、RICOH製の複合機における優先順位の変更方法を下記にまとめました。
- 複合機と接続しているパソコンの「スタートメニュー」から「コントロール パネル」を開く
- 「ネットワーク接続」を開き、次にメニューバーから「詳細設定」をクリック
- 優先順位を高くしたいNICを選択肢、画面右側の矢印で優先順位が高くなるように設定する
- 「OK」ボタンをクリックし、各設定画面を閉じる
- 使用する動作環境ツールを実施する(必要に応じてインストール/バージョンアップを行う)
手順としては以上です。
『NIC2枚挿しの危険性』
2枚挿しにはメリットもありますが、使用する際には下記のような危険性もはらんでいる点に留意しなければなりません。
- セキュリティレベルが下がる
- ファイル共有による情報混在
NICの2枚挿しで複合機のネットワークを分割した場合、片方に脆弱性があると、悪意のある第3者の侵入を容易に許してしまうことにも繋がります。
また、ネットワークは別々になっているものの、複合機のファイルは共有されていても使用するファイルが混在していれば、情報の管理上から考えてもあまりよくありません。
なぜなら、ファイルが混在していると複合機の使用経験が浅い人や運用ルールを把握していない方のヒューマンエラーによって、情報が漏洩してしまう危険性があるためです。
NICの2枚挿しで複合機を安全に利用するには?2つの解決策を紹介!
危険性はありますが、NICの2枚挿しで得られるメリットも捨てがたいです。
ここでは、安全性を失わずに、1台の複合機を2系統ネットワークで利用できる解決策を紹介します。
詳しくみていきましょう。
『隔離されたネットワーク環境で使用する』
接続しているネットワークが内部ネットワークのみであれば、悪意のある第3者から侵入される心配も、ヒューマンエラーによる情報漏洩の心配もありません。
そもそも2枚挿しで、別々のネットワーク環境を構築することだけがネットワーク分割の仕組みではありません。
目的や用途によって適切な分割を施すことがネットワーク分割における考え方ともいえるため、重要なファイルはインターネットからアクセスできない隔離された環境で使用するといった方法を模索してみるのも手段のひとつです。
『複数のセグメントに対応可能な複合機を選ぶ』
NICの2枚挿しだけが、1台の複合機を2系統ネットワークで利用できる方法ではありません。
複合機のなかには、ネットワークを複数の独立したサブネットに分割(セグメント化)し、そのサブネットとメインネットで使えるようにできる機種もあります。
複数のセグメントに対応可能な複合機であれば、基幹と業務の異なる2系統のネットワークが構築でき、それぞれのネットワークで複合機が使えるようにすることができるでしょう。
さいごに|ネットワークを分割することで安全性は向上する!
今回は、NICが2枚挿さされている環境とはどういったものなのか?また、その危険性についても説明しました。
重要な文書などを読み込む可能性のある複合機は、特に安全性に気を付けなくてはいけません。
正しい知識をもってネットワーク環境を構築していく必要がありますので、専門家の知恵を借りて安全性の向上を目指してください。
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