複合機は熱に弱い?原因と対処法を解説!夏の暑さには要注意!
複合機は熱暴走するのか?そもそも、複合機に熱がこもる原因って何?と疑問に思っている企業担当の方もいるのではないでしょうか。
また使用中、高温になりトラブル発生したときの対処法について知りたい方も必見です。
本記事では、複合機の熱について、夏の暑さへの注意点なども併せて解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
複合機は熱暴走する場合があるため要注意!
企業や組織などで当たり前のように設置されている複合機ですが、そもそも精密機械です。
そのため、水分や急な温度変化に弱い特徴を持ち合わせています。
オフィスで使用される複合機は主に湿度が約15〜80%、温度は約10~32%が適しているとされています。
ここでは、複合機における熱暴走とは何なのか?また、どんなときに熱暴走するのかについて解説しています。
それぞれ詳しくみていきましょう。
『複合機における熱暴走とは?』
急激な温度変化により、複合機内部の温度が急上昇して機能に支障が出る状態のことを熱暴走といいます。
急に再起動したり、フリーズして操作できないなどが症状として挙げられます
内部温度が、正常範囲を超えた際に熱暴走が発生。そして、負荷の高い作業を長時間行っているときに発生しやすいのが、冷却機能の低下であり、適切に作動せず不具合を引き起こしかねない状況といえます。
頻繁に熱暴走が発生する場合は、問題が何かしら発生していると思ってください。
基本的には、臨界温度になると放熱反応が起こります。
その後、温度が上がり続け反応速度をさらに速くします。
バッテリーが短絡したり高温にさらされたり、過充電されたりすると、熱暴走がひどくなる可能性があるため注意が必要。かなりのひどい状況に陥ってしまい熱暴走中にどうしようもなくなってしまった場合は、バッテリーの発火や有毒ガス発生にもつながってしまうためしっかりと原因を把握して、後述する対処法を実践してみてください。
『どんなときに熱暴走する?』
複合機は、湿気と熱に弱いため、急な温度変化や湿気がかなりあるときに熱暴走を起こしやすいです。
夏だけに限らず、他の季節でも急な温度変化があるときは、不具合が起きる可能性があるため注意が必要。熱暴走の代表的なケースといえば挙げられるのは、主に下記の3つです。
- 結露
- 夏の季節
- 湿気
夏に複合機内に結露が発生するケース。この場合は、ウォームアップタイムが長くなってしまいます。
ちなみに、複合機やコピー機の電源を入れてから印刷開始されるまでの時間のことを、ウォームアップタイムといいます。
夏の温度上昇が複合機自体の温度を高めてしまうケースです。
複合機にはファンがついていますが、ファンで温度を下げきれないと高温になってしまいます。
そして、夏の湿気が原因で紙詰まりを起こすケースです。
湿気が高いと紙詰まりになりやすくエラーを引き起こします。
結露や湿気による紙詰まり、もしくは複合機のトラブルについては、下記の関連記事でも詳しく解説しています。
【関連記事】
複合機に熱がこもる原因とは?3つのポイントで解説!
複合機は精密機械なので、急な温度変化により熱がこもりやすいです。
熱がこもってしまうと不具合を起こし、最悪の場合は故障の原因にもなりかねません。
複合機に熱がこもる原因を理解して正しく使用することが重要。主な原因について、下記にまとめてみました。
- 夏の季節
- 複合機を使い続けたとき
- 冬の時期にエアコンの熱風が直接当たる
それでは、詳しくみていきましょう。
『夏の季節』
夏は室外、室内ともに温度が上がりやすい季節です。
気象庁の発表している「日本の夏における平均気温」は、地域によっても違いますが、下図のとおり年々気温が上昇していることが分かります。
年々上昇する気温に対して、熱による複合機対策の重要性もご理解いただけたのではないでしょうか。
室内の温度が上がりすぎると複合機も熱を持ち始めるため、熱がこもる原因となります。
複合機には、そもそもファンがついています。
通常であれば高温にならないように温度調整されています。
しかし、夏の時期は室内の温度も高温になりやすくファンの冷却が間に合わないこともあるのです。
冷却が間に合わないと、複合機自体の温度があがり熱がこもってしまいます。
業務に支障がでないように気をつけましょう。
『複合機を使い続けたとき』
オフィスで長時間複合機を使い続けたとき、複合機の温度が調整しにくい状況になることがあります。
長時間連続で使用すると複合機内部の温度が上がりやすくなるため、注意しなければなりません。
ファンで冷却するだけでなく、室内温度を適正温度になるように調整することで熱暴走を防ぐことにもつながるため、対処法としても重要といえるでしょう。
また、複合機の近くで加湿器を運用するのはできるだけ避けたほうがよいです。
冷房の影響で結露も起こることがあるため、冷房の温度調整や風量にも注意しましょう。
『冬の時期にエアコンの熱風が直接当たる』
熱がこもるのは、夏だけではありません。
冬でもエアコンを暖房に設定しているときにエアコンから出る熱風が複合機に直接当たると熱がこもってしまいます。
冬は室内の温度がかなり下がりやすいため、暖房を入れる機会が多くなります。
暖房の温度は高めに設定する場合もあるでしょう。
暖房にした場合のエアコンから出る風は、複合機に直接当たらないように注意しなければなりません。
熱風が直接複合機に当たらないように、オフィス内の別の設置場所を決めることをおすすめします。
高熱により複合機が不具合を起こしたときの対処法は?
コピー機、複合機が不具合を起こしてしまうと社内の業務に大きく影響が出てしまいます。
高熱により不具合が起きるとどう対応すればよいのか分からないという方ももいることでしょう。
結論から申し上げて、複合機を冷やす方向性で行動してください。
もし、高熱が原因で複合機が不具合を起こしたときの対処法としては、下記のように2つあります。
- 直接日光が当たらない場所に置く
- エアコンや扇風機で熱を飛ばす
それぞれ、詳しくみていきましょう。
『直接日光が当たらない場所に置く』
室温を適温に設定しても、直接日光が当たってしまうと複合機の温度は上昇してしまいます。
直接日光が当たらない場所に置くことで熱暴走を防ぐ効果があるため、慎重に設置場所を選びましょう。
『エアコンや扇風機で熱を飛ばす』
熱暴走を起こさないために扇風機やエアコンで熱を飛ばすのも1つの方法です。
できればあまり使わない時間帯でも、扇風機やエアコンで室温を適切に調整することが好ましいでしょう。
複合機の熱に関連するQ&A
ここでは、複合機の熱に関連するQ&Aをまとめました。
- プリンターは暑さで壊れますか?
- 複合機の定着温度は?
- プリンターの熱暴走とは?
- プリンターの熱対策はどうすればいい?
- 複合機の適正湿度は?
詳しく、みていきましょう。
『Q1)複合機の定着温度は?』
定着部の定着ローラー表面の温度は、約160〜180℃です。
トナーを熱で融かすのは、紙にちゃんとつけるため。紙の面に染みこんで、紙の繊維に融けたトナーが絡みます。
トナーが絡んだ状態で冷えて固まるため、取れなくなります。
装置内部の奥側にあり、紙に融着されたトナーが剝がれないようにする大切な役割を果たしているのが定着ユニットということです。
『Q2)プリンターは暑さで壊れる?』
直射日光の当たらない、温度・湿度の変化が少ない場所なら問題ありません。
温度や湿度の変化が激しい場所に設置するとプリンターの動作不良や故障、感電、火災につながるおそれがあります。
低温下や高温下、極端な湿度下では使用しないでください。
『Q3)プリンターの熱暴走とは?』
プリンターがプリントヘッドの温度を6℃低下させた状態が長時間続くと、プリンターに「Thermal runaway」と表示されます。
通常なら問題ないですが、20秒経っても温度が上がらないときはエラーになってしまいます。
基本的に、複合機もプリンターも熱暴走したときの症状や対処法は変わりません。
『Q4)プリンターの熱対策はどうすればよい?』
プリンターを高温多湿な場所や直射日光の当たる場所から移動させます。
複合機の対処法も基本変わりません。
周囲に十分な空間を確保し、空気の流れをよくしてください。
他の機器と適切な間隔をとって設置すれば、温度上昇を防ぐことにつながります。
『Q5)複合機の適正湿度は?』
精密機械は急激な温度変化や水分に弱く、一般的に大型複合機コピー機を稼働させるのに適正な環境は、温度10〜32℃で湿度15〜80%です。
適性温度の範囲を超えてしまうと複合機の感電や火災、故障や動作不良になるリスクが高まるため注意しましょう。
また、印刷するうえでの適正湿度や温度も知っておくと便利。温度は21℃~25℃、湿度は50~60%が適しているといわれています。
さいごに|夏の季節は複合機の熱がこもらないような環境が重要!
今回は、複合機の熱について解説しました。
夏の季節は不具合が起きやす時期でとであり、複合機は熱と湿気に影響されやすいといえます。
熱がこもり不具合が起きると社内の業務に影響が出るため、対策をする必要があります。
複合機の熱への対策だけでなく、熱がこもりにくい環境を整えることが重要。オフィス内で複合機を長く使いたいなら、熱がこもらないよう本記事でも紹介した方法で対策してみてください。
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