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複合機の乗っ取り対策は?原因と事例なども考察!

複合機の情報漏洩や不正アクセス、その他にもコンピューターウィルスなど社会全体でIT(情報技術)に関連する脅威は数多く存在します。

 

本記事では、複合機の乗っ取りについて解説しています。

 

ぜひ、最後までご覧ください。

 

複合機の乗っ取り対策は必要?

複合機の乗っ取り対策は必要?

 

複合機は、会社やオフィス内でコピーやFAXなどの多機能が揃っている一方、外部からのセキュリティーの危険性も伴うため乗っ取り対策は必ずしなければなりません。

 

不正アクセスや人為的な誤った操作による情報漏洩を防ぐためには、原因を突き止めて対策が必要です。

 

まず、ネットワーク接続された複合機は不正アクセスを受ける可能性があります。

 

これを防ぐためには、強固なパスワードの設定やアクセス制限が重要。また、人的ミスもリスクの一因となるため、社内規約を設けて従業員に適切な使用方法を教育もしていかなければなりません。

 

また、複合機にはセキュリティー機能が備わっており、これを活用することも効果的。データの暗号化や使用履歴の記録、ファームウェアの更新を定期的に行うことで、セキュリティーを強化できます。

 

定期的な複合機のメンテナンスは行いましょう。

 

複合機の定期点検とは?必要性やメンテナンスの方法についても解説!

 

ここでは、複合機の乗っ取り被害が必要な根拠として、下記2つの事例を紹介しています。

 

  • Anonymousの複合機乗っ取り被害
  • 5万台のプリンター乗っ取り被害

 

詳しくみていきましょう。

 

 

『事例①|サイバーテロ集団「Anonymous」の複合機乗っ取り被害』

2016年8月5日、「Anonymous(アノニマス)」と名乗るサイバーグループが企業内のセキュリティの隙間を突き、複合機を乗っ取るという新たな手口で攻撃を仕掛けました。

 

この事件では、乗っ取られた複合機が無断で大量の印刷物を出力し、その内容は主に写真などであったとされています。

 

これまでに、関東圏の4か所、地方では3か所で同様の被害が報告。印刷枚数は少ない場合でも数十枚、多い場合は数万枚に及ぶこともあり、企業にとっては大きな負担です。

 

特に、この攻撃の問題点は、単なる業務の妨害にとどまらず、複合機がカウンター保守契約を結んでいる場合、出力された印刷枚数に応じて追加の費用が発生することです。このため、企業にとっては予期しない高額な料金請求が発生し、経済的な損失が拡大する可能性があります。

 

何より、セキュリティ対策が不十分な企業で発生しやすいため、複合機やその他のネットワーク機器に対して厳重なセキュリティー設定は必須。また、定期的なセキュリティの見直しと、適切なアクセス制御を実施することが、今後のリスク回避には欠かせなくなりました。

 

 

『事例②|5万台のプリンター乗っ取り被害』

2018年12月28日、英語圏の旧Twitter(現X)上で、プリンターから突然「YouTubeの購読者数争いに関するメッセージ」が出力されるという現象が報告されました。

 

このメッセージは、PewDiePie(YouTubeで最も多くの購読者を持つユーチューバー)が、T-Series(インドの音楽・映画会社のYouTubeチャンネル)に追い抜かれそうになっているという内容で、T-Seriesの購読をやめてPewDiePieを応援しようと呼びかけるものでした。

 

メッセージが出力されたのは、インターネットに接続されているプリンター約5万台で、攻撃者はたった15分の間にこれを実行したとされています。

 

攻撃者がインターネットに公開されているプリンターをターゲットにし、Shodanというサイトで脆弱性のあるプリンターを検索。PRETというツールを使って攻撃を行ったものです。

 

攻撃者は、自分の攻撃結果を話題にするために、このYouTubeの購読者数争いを利用した可能性が高いと見られています。

 

一方で、プリンターのセキュリティーの危険性を知らせたかったともつぶやいています。

 

インターネットに接続された機器が攻撃にさらされやすいことは明らか。プリンターのようなネットワーク上で自動的に印刷指示を受け付ける機器が外部からアクセス可能になっていると、今回のような攻撃が容易に発生してしまいます。

 

実際、PRETツールの説明書には、「プリンターに物理的なダメージを与えることも可能」と記載されています。

 

家庭内でのネットワーク設定を誤ってインターネットに公開してしまうことが、プリンターや他の機器の攻撃リスクを高めるため、外部に公開する必要のない機器が誤ってインターネット側に公開されていないか再確認することが重要です。

 

単なるイタズラで済む場合もありますが、次回はより深刻な影響を及ぼす可能性もあり複合機はじめ、IoT機器全般のセキュリティー管理は現代において必須です。

 

 

複合機が乗っ取られる原因とは?6つの要因で解説!

複合機が乗っ取られる原因とは?5つの要因で解説!

 

ネットワークに接続された複合機は、パソコンやサーバーと同じように情報漏洩の危険性を常に抱えています。

 

注意すべき要因は、不正アクセスや人為的ミスなどです。

 

複合機がネットワークに繋がっていると、設定が甘ければ外部から簡単に侵入され、社内の機密情報が盗まれる恐れがあります。

 

また、人為的ミスにより、誤って機密情報を印刷したり送信したりすることで漏洩が発生することにも要注意。さらに、第3者による不正使用も懸念されます。

 

ここでは、複合機が乗っ取られる要因として、下記の6つの原因を取りあげました。

 

  • 人為的ミス
  • スキャンデータの情報漏洩
  • 第3者による使用
  • 不正アクセスなどの不正行為
  • 出力紙などの外部流出
  • 外部アクセス

 

乗っ取り被害を避けるためにも、原因をしっかりと理解したうえでセキュリティ対策を強化し、複合機の運用方法を見直さなければなりません。

 

さらに深堀りして、詳しくみていきましょう。

 

 

『誤操作による人為的ミス』

複合機の乗っ取り被害の原因として、誤操作などの人為的ミスが挙げられます。

 

複合機は、コピーや印刷だけでなくFAX機能も備えているため、操作の際には人為的なミスをしないよう注意しなければなりません。

 

誤って操作を行うと、情報が意図せず外部に漏れる危険性もあり、乗っ取られる原因にもなります。

 

例えば、FAXを送信する際に誤って別の電話番号を入力することがあります。

 

この場合、意図していない相手に機密情報が送信されてしまう可能性があります。

 

また、コピーを取るためにデータをスキャンしたつもりが、間違ってFAXで送信してしまうこともあり得ます。

 

こうした人為的ミスが起きると、外部に漏洩した重要情報から乗っ取り被害にまで発展してしまう場合があります。

 

実際、オフィス内でのエラーの約3割はこのような人的ミスによるもので、複合機を使った情報漏洩の危険性が示唆されています。

 

人為的ミスを減らすためには、複合機の使い方をしっかりと理解して正しい操作を行うことが重要。また、操作ミスを防ぐためにも、従業員への教育や操作手順の見直しもしていきましょう。

 

 

『スキャンデータの情報漏洩』

スキャンデータの流出でも複合機が乗っ取られる場合があります。

 

複合機は文書を処理する過程で、一時的に画像データを保存することがあります。

 

このデータが不正に持ち出されたり、外部からアクセスされることで、情報が漏れる危険性が伴います。

 

原因としては、複合機に内蔵されているハードディスクや記録メディアがあります。

 

これらの記録媒体には、文書やアドレス帳の情報が保存されることが多いため、不用意に置きっぱなしにするなど適切に管理されていない場合、機密情報が第3者に不正に取り出されるため注意しなければなりません。

 

乗っ取り被害を回避するには、データを暗号化したり使用後にデータを完全に削除する機能を活用したりすることが効果的。データを暗号化することで仮に不正にデータが取り出されても、その内容を解読できないようにすることができます。

 

さらに、データ消去機能を使えば保存された情報が完全に削除され、乗っ取り被害の可能性を抑えることができます。

 

 

『第3者による使用』

複合機が乗っ取られる原因のひとつに、第3者による不正使用があります。

 

セキュリティー対策がなされていない場合、外部の人間が複合機を不正に操作すれば情報を抜き取られてしまいます。

 

例えば、社内に設置された複合機がIDカード認証やパスワードなどのアクセス制限を設けていない場合、外部の人物が無断でコピーやスキャンを行うことが可能。このような状況では、企業の機密情報が不正にコピーされたり、外部に送信されたりします。

 

セキュリティー対策が不十分な複合機では、保存されたデータに対してもアクセスされる可能性があります。

 

例えば、スキャンしたデータやコピー履歴などが、認証なしに不正に取得されることがあります。

 

このような場合、重要な情報が外部に漏れ出し、企業にとっても乗っ取り被害を懸念しなければなりません。

 

複合機にアクセスできる人物を厳しく制限し、適切なセキュリティ手段を講じることが重要。外部からの不正利用を防ぎ、情報漏洩の危険性を減らし、複合機の乗っ取り被害を抑えましょう。

 

 

『不正アクセスなどの不正行為』

複合機の乗っ取りによる情報漏洩の危険性として、外部からの不正アクセスや悪意のある行動が関係しています。

 

ネットワークに接続されている複合機は外部の攻撃者によるアクセスを受けやすく、その結果、機密情報が盗まれたり悪用されたりする可能性があります。

 

また、複合機がFAX機能を有している場合、電話回線を介して不正にアクセスされる場合もあり、注意しなければなりません。

 

さらに、社内の従業員や関係者による情報の不正持ち出しも問題となり得るため注意が必要。内部の人間が複合機に保存された重要データを不正に外部へ持ち出すこともあり、その結果、機密情報が流出する危険性が増します。

 

社内からの乗っ取りの危険性を減らすためにも、アクセス管理の徹底や監視体制の強化はするよう心掛けましょう。

 

 

『出力紙やUSBからの外部流出』

複合機の乗っ取り被害の原因として、出力された紙やUSBメモリからの情報流出があります。

 

例えば、複合機のトレイに印刷された書類をうっかり放置してしまうと、それを他の人に持ち去られたり、内容を見られたりする恐れがあります。

 

このようなミスによって、重要な情報が漏れることがあるため注意が必要。複合機にはSDカードやUSBメモリなどの外部記録装置を接続できるため、これらを利用して機器内のデータを不正に取り出すことが可能です。

 

外部デバイスを悪用されると、企業の機密情報が外部に持ち出されてしまいます。

 

 

『外部アクセス』

複合機の外部アクセス機能は、リモートワークの導入に伴い、場所に依存せず業務が行えます。

 

オフィス外からでも複合機にアクセスして印刷やスキャンができ、業務効率の向上やコスト削減をしやすいです。

 

ただし、外部アクセスには情報漏洩する危険性もあるため、取り扱いには注意しなければなりません。

 

VPNやファイアウォールを使ってアクセスを制限し、ユーザー認証を強化することが重要。また、UTM(統合脅威管理)なども活用すれば、社内全体のセキュリティー強化が図れます。

 

外部アクセスを安全に利用するためには、複合機の管理画面で設定を行い、VPN接続やアクセス制限をしっかりと設定しましょう。

 

詳細は、こちらの記事をご確認ください。

 

複合機の外部アクセスとは?活用するための手順やメリットについて解説!

 

 

【総務省や警察庁も警告】複合機の乗っ取り被害を防止するための見解をわかりやすく解説!

【総務省や警察庁も警告】複合機の乗っ取り被害を防止するための見解をわかりやすく解説!

 

複合機の乗っ取り被害を抑えるためにも、総務省や警察庁などの行政も企業や個人に働きかけています。

 

ここでは、行政の見解をまとめました。

 

 

『総務省の見解』

総務省の公示する「IoT機器のセキュリティ対策について」によると、複合機を含めたIoT機器のセキュリティ対策に関する見解として、セキュリティ脅威に対して多方面から対策を講じる必要があるとまとめられています。

 

具体的な事例としては、下記のとおりです。

 

  • VoIPシステム
  • ルーター
  • IPカメラ
  • 複合機 など

 

IoT機器がターゲットとなり、不正アクセスやボットウイルスによる攻撃が懸念されています。

 

例えば、2015年にはIP電話などの不正利用、ルーター設定変更によるフィッシング詐欺、また2016年からは「Mirai」ボットウイルスによるDDoS攻撃が急増しました。

 

【総務省や警察庁も警告】複合機の乗っ取り被害を防止するための見解をわかりやすく解説!

出展:IPA 安心相談窓口だより第16-13-359号

 

セキュリティ対策としては、機器の設定管理や認証機能を強化してファームウェアのアップデートは必須。パスワード設定やアクセス管理の強化、デバッグ用ポートの閉鎖を行うよう指示が促されています。

 

また、複合機などの機器では、機密情報が外部からアクセスされる可能性も示唆されており、適切なセキュリティー管理を行うこととされています。

 

オフィス内でもIoT機器のセキュリティー仕様に関する基準を設けることは必至。国際標準に準拠することで、グローバル市場でも競争力を保ちながら機器の安全性を高めていかなければなりません。

 

 

『警察庁の見解』

警察庁生活安全局情報技術犯罪対策課から令和2年12月に公示された「不正アクセス行為対策等の実態調査|アクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況等に関する調査」による見解をまとめました。

 

12.8%の企業が「電子メールの不正中継」の被害に遭い、次いで「ランサムウェア」が11.9%、6.4%が「ウイルス以外の情報流出」の被害を受けたことが分かっています。

 

また業種別では、教育業界で電子メールの不正中継が23.5%と高いです。

 

なかでも、不動産・建築業界ではランサムウェアの被害が22.2%に達しました。

 

さらに、全体の51.4%の企業は実質的な被害はなかったと報告。それでも被害は甚大として捉えており、警視庁も複合機含め、IoT機器のセキュリティー対策は必至と結論づけています。

 

2025年以降もIoT機器は普及し続け、業務用だけでなく家庭用にまで多くの機器がインターネットに接続されるようになりました。

 

しかし、利用者のセキュリティ意識が低いため、十分な対策がなされていないケースもあり不正アクセスやサイバー攻撃の被害が広がっています。

 

例えば、複合機やネットワークカメラなど、適切なセキュリティ設定がされていない機器が外部から攻撃を受け、情報流出やサイバー攻撃の踏み台として利用されています。

 

警察庁が挙げた代表的な被害事例には、ファックスや複合機のスキャナーで読み取った情報のインターネット流出。他にも、ネットワークカメラの映像が無断で公開されるケースがあります。

 

また、不正プログラムに感染したIoT機器がDDoS攻撃に利用されるなどの問題も報告されています。

 

 

さいごに|複合機の乗っ取り対策は必須!

さいごに|複合機の乗っ取り対策は必須!

 

今回は、複合機が乗っ取られる原因や対処法、総務省や警視庁などの見解などをまとめて考察してきました。

 

外部アクセスによる情報漏洩は、複合機の乗っ取り被害によるものも数多く報告されており、セキュリティー対策は意識しなければならない状況です。

 

人為的ミスによる外部への情報漏洩は社内もしくはオフィス内で教育すれば防ぎやすいですが、第3者による不正アクセスは普通にしてては防止できません。

 

ましてや、会社と関係ない人物に複合機を使わせて情報漏洩するケースも報告が上がっています。

 

複合機の乗っ取りを予防するためにも、現代においては、ITセキュリティーに関わるリテラシーの社内教育は必須です。

 

 

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業界歴10年以上の生粋の複合機営業マン。勤めていたOA機器会社のあまりの悪徳営業っぷりに嫌気がさし「株式会社じむや」を設立。 複合機業界の赤裸々なコラムを発信し続け、価格崩壊を招いた張本人。 競合他社から2週間に1回はクレームが入る程の激安正直価格で複合機を全国にリース販売しています。

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