複合機の時刻を正しく調整する方法!NTPと同期する手順を解説!
ビジネスシーンにおいて、時刻サーバーであるNTPとの同期は欠かすことができません。
本記事では、複合機がNTPの時刻と同じになるように設定する方法を紹介します。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
そもそもNTPって何?同期の必要性とメリットを紹介!
複合機には時計が備わっていますが、時刻がズレてしまうこともたまにあります。
時刻の変更は設定メニューからできるため、ズレていれば時刻変更をすればよいだけですが、手動で正しい時刻をきっちり合わせるのは少し大変です。
実は、複合機のなかにはNTPと同期させておけば、時刻を正しく調整してくれる機種もあります。
複合機と同期させることで時刻を正しく調整できるNTPとは、そもそも何なのでしょうか。
ここでは、同期するメリットなども合わせて解説しています。
詳しくみていきましょう。
『NTPはなぜ必要か』
NTPは「Network Time Protocol」の略。簡単に説明すると、複合機を含めたすべての時計機能が組み込まれた参加機器を協定世界時(UTC)の数ミリ秒以内の時刻に同期させることを目的としている通信プロトコルです。
機器のなかには使っているうちに時刻がズレてくるものもあります。
その機器とNTPを同期させておけば、正確な時間を持っているNTPサーバから機器に定期的に時間情報を送ってくれるため、機器の時刻がズレる心配もありません。
業務内容によっては、業務データの定期的な保存やバックアップが必要となることもありますが、データの保存やバックアップした時刻は、それを行った機器の時刻で記録されます。
その業務に複数の機器を使用している場合において、データの整合性を保つために秒単位で正確な時刻での保存やバックアップが必要な状況で機器の時刻がそれぞれ少しでも違っていたらデータの整合性がとれません。
また、互いにデータの交換を行う機器で、機器の時刻がそれぞれで少しでも違っていたら、ファイルの送受信やログの配信などの時刻に依存した機器間のデータ交換で異常が起こる恐れもあります。
そもそも定期的に行われる業務タスクも、機器の時刻がズレていたら、正確な時刻に予定した動作を行いません。
NTPを導入しておけば、そうしたトラブルが起きにくいでしょう。
『NTPを導入するメリット』
複合機へのNTPの導入で得られるメリットには、下記の2つが挙げられます。
- 運用の信頼性向上
- セキュリティ強化
複合機にはファックス機能が備わっています。
そのファックス機能を使って取引相手の企業などに重要な書類などを送ったり、相手から受け取ったりした場合、複合機に記録された送受信の時刻は企業間の取引履歴として重要な証拠となり得ます。
しかし、その時刻が誤っていると企業の信頼性を低下させる可能性があるため注意しなければなりません。
また、複合機を使用した人が使った時刻はサイバー犯罪防止のための重要な証拠となりますし、システムログの監視および改ざん防止のためにも有効です。
複合機の時刻をNTPと同期する方法を解説!
同期することでメリットがあるNTPですが、そんなNTPを複合機と同期するにはどう手順を進めればよいのでしょうか。
結論からいえば、複合機本体から直接操作できます。
ちなみに、複合機によってはNTPサーバーとSNTPサーバーの両方に対応している機種もあります。
SNTPの「S」は「Simple」の略で、Simpleは「易しい、難しくない、簡素な、簡略した」といった意味の英単語。つまり、SNTPはNTPの簡略版です。
NTPの一部の仕様を抜き出したサブセットで、現在の時刻を問い合わせる用途に特化した通信プロトコルともいえます。
どこが簡略されているのかというと、そもそもNTPと違ってサーバ間での時刻情報の伝達、複数のサーバと通信して時刻の精度を高める機能といった高度な機能は備わっていません。
パソコンなどの時刻同期ソフトウェアの多くはNTPではなくSNTPを利用しています。
複合機も、それほど高度な機能を必要としないことが多いため、SNTPサーバーのみ対応の機種もあります。
それでは、複合機の時刻をNTPと同期する方法とその手順を詳しくみていきましょう。
『複合機でNTPと同期するための操作手順』
複合機の時刻をNTPと同期する方法を紹介します。
前述したように、機種によってはSNTPサーバーのみ対応の機種もあり、操作方法は機種によって異なる場合もあります。
今回、一例として紹介する機種はNTP対応のコニカミノルタの複合機「bizhubC658 / C558 / C458 / C368」での操作方法です。
- 管理者モードを起動する
- 「メンテナンス」から「日時設定」を選ぶ
- まず「日時設定]の「手動設定」でタイムゾーンの設定を行う
- 「日時設定から」に戻り、「時刻補正設定」を選ぶ
- NTPサーバーを利用して、本機の日時を自動調整するで「使用する」を選ぶ
- 他の設定を必要に応じて行った後、「調整」をクリックする
手順としては以上です。
『NTPとの接続間隔の設定』
NTPで時刻調整を行う場合、サーバーへ接続間隔も設定できます。
サーバーへの接続間隔の設定は、「時刻補正設定」の「自動時刻補正」で「する」を選んだ後、「ポーリング間隔」で時間単位での設定が可能です。
さいごに|NTPと同期して信頼性を向上させよう!
今回は、複合機をNTPと同期させるメリットと同期手順を紹介しました。
時刻のズレは企業としての信頼を失うことにもなりかねません。
この機会に一度、お使いの複合機の設定を見直してみませんか。
無料の予約システム「タダリザーブ」
最新記事 by 堀田直義 (全て見る)
- 複合機の月間印刷枚数の目安は?プロが業種毎に相場枚数をご紹介! - 2024年11月19日
- 複合機の原稿カバーの清掃は必要?手順と掃除の注意点について解説! - 2024年11月18日
- 複合機がオフラインとなる4つの原因とは?印刷の対処法も解説! - 2024年11月14日
- 複合機は保守契約なしにする事は出来る?おすすめはしないが可能 - 2024年11月13日
- 複合機を現金購入で買うと保守が出来ない?リース保証とカウンター保守の違いをご紹介! - 2024年11月11日