複合機のワンパス(両面同時印刷)とは?使い方など解説!
複合機のスキャナやFAX機能を使う場合、機種によってはワンパスが使えます。
本記事では、複合機で使えるワンパスの特徴やメリット、そして使い方などについて解説します。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
複合機のワンパスとは?
ここでいう複合機におけるワンパスとは、両面同時印刷を意味します。
もともとワンパスとは、ある処理について「入力データを通して読むのが1度だけである」「処理にかけるのが 1 度だけですむ」というコンピューター用語のこと。
複合機の場合、書類の両面を同時にスキャンできる、両面同時スキャン機能のことを指します。
スキャンは「走査(する)」「精査(する)などの意味を持ちますが、コンピューター用語では光学センサーなどで物体の表面の色を読み取り、一定の範囲を画像データとしてコンピュータに取り込むことを指します。
そして、そのスキャンを行なう装置やシステムがスキャナです。
複合機にも、この機能が搭載されているため、画像や書類を画像データとしてコンピューターに取り込むことが可能。また、FAXで送信するデータを読み取る際にも活用されています。
つまり、複合機におけるワンパスでは、そのような機能が両面同時に使われています。
複合機のワンパス(両面同時スキャン)のメリットと使い方を解説!
複合機でワンパスとは、両面同時スキャンできる機能のこと。その機能を使うことに、一体どんなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、複合機でワンパスを使うメリットや使い方について紹介します。
『両面同時スキャンのメリット』
複合機におけるワンパスを使うメリットは、下記のとおりです。
- 短時間で読み込むことができる
- 両面の原稿の読み取りに用紙をひっくり返す必要がなくなる
- 両面でのコピーやFAX作業の業務効率がアップする
- 大事な原稿を傷つけるリスクが下がる
基本的に両面データを読み取るには、片面ずつ行わなければなりません。
しかし両面同時スキャンであれば、1度に両面読み込むことができるため、読み取りやFAXの送受信をする時間と手間が省けます。
また、何度も繰り返すことで大事な原稿を傷つける可能性があるためおすすめできません。
そのようなことを回避できるワンパスは、傷つけるリスクを下げることが可能。さらに、そのまま両面印刷する時間と手間も省けます。
ちなみに読み取る際は、取り込みたい原稿に細く光を当ててその際の反射光の強さや色を測り、データを合成して原稿全体の画像データを作成というメカニズムのため両面同時に行うことが可能。
そして、印刷の際は「帯電」「露光」「現像」「転写」「定着」というメカニズムで用紙に印字しています。
さらに詳しくメカニズムを解説すると、まずレーザー光で印刷する文字・画像を感光ドラムに描きます(帯電)。このとき、レーザー光が照射された部分の静電気はなくなります(露光)。
そこへトナーをふりかけていくと、静電気のなくなった部分にだけ付着(現像)。
そのトナーの付着した感光ドラムが用紙に密着してトナーを写し(転写)し、仕上げに熱と圧力を加えてトナーを馴染ませて(定着)印刷が完成します。
『両面同時スキャンの使い方』
複合機におけるワンパスと両面同時スキャンの仕組みについて理解できたところで、実際にその使い方について詳しくみていきましょう。
ワンパスを使うにはADFが必要です。
ADFとは、コピー機のカバーの部分についている用紙を自動的に給紙してくれる装置のこと。
「Auto Document Feeder(オートドキュメントフィーダ)」の略で、主に下記のようなメリットが挙げられます。
- 用紙の取り込みがスムーズでスピーディーとなる
- 読み取る書類を手で入れ替える手間がはぶける
- 作業が長時間かかる場合のミスが減る
また、ADFには「両面原稿自動反転タイプ」「両面同時読み取り(1パス両面同時読み取り)タイプ」の2つが存在。さらにワンパスを使う場合には、両面同時読み取りタイプである必要があります。
コラム:自動両面原稿送り装置(ADF)とは?【複合機の上の部分】
そのため、そもそも装置がない、もしくはついている場合は両面原稿自動反転タイプの複合機だと使えません。
ちなみに、一般的に標準装備されているのは両面原稿自動反転タイプなので、下記のような仕組みでなければ搭載できないのが現状です。
- 購入時につけてもらうように頼む
- 後でオプションとしてつける
- 高価になるが標準搭載されている複合機を選ぶ
両面同時読み取りタイプが付属されていれば、複数の原稿をまとめてセットしてスタートボタンを押すだけで使えます。
さいごに|複合機のワンパス(両面同時スキャン)を活用しよう!
ワンパスを使えば、作業効率が向上します。
すべての複合機で使えるということではありませんが、使える機種であれば、ぜひ活用することをおすすめします。
面倒な手間も省けるため、ぜひこの機会にワンパス(両面同時スキャン)をご活用ください。
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