複合機のトナー交換方法のやり方は?注意点や廃棄方法についても紹介!
複合機のトナー交換について、いざ自分でしようとなると何に気を付ければいいのかわからないのではないでしょうか。
本記事では、トナー交換についてさまざまな視点から情報提供していきます。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
複合機のトナーとは?特徴や交換のタイミングなども解説!
トナーとは、複合機やレーザープリンターで印刷する際に使用されるインクの一種で、プラスチック粉末と色素、磁性体と呼ばれる鉄粉でできています。
印刷ときけば液体のインクを想像しますが、トナーは5ミクロン程の細かい粉末が使用されています。
レーザーによって静電気を生み、磁性体を含んだトナーが感光ドラムに付着、その後熱と圧力で紙に定着させるのがレーザー印刷の仕組みです。
反対に液体のインクは、主にインクジェットプリンターで使用され、インクを紙に噴射して印刷を行います。
写真などの発色がいいのは液体インクなのですが、速乾性がありません。
効率などを考えれば、高速で印刷ができるトナーを使った複合機がビジネスシーンではよく選ばれています。
もちろんニーズはそれぞれのオフィス環境によって異なりますので、一概にトナーがよいというわけではありません。
トナーは、1本あたり約5,000〜20,000枚ほどの印刷ができます。
印刷する内容によるので、枚数に関しては参考程度に考えてください。
『トナーの色と種類』
トナーにはシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K)の4色があり、これらを組み合わせることでフルカラーでの印刷が可能となります。
CMYKとは色の表現方法の1つで、シアン、マゼンタ、イエローをそれぞれ100%の割合で混ぜると黒になるという現法混色に基づいています。
プリンターなどでは黒をよりきれいに表現することと、インク量を経済的に少なくするためにも単色の黒を加えた4色が採用されました。
黒がKである理由は、Key tone(印刷色調)の頭文字だからです。
CMYBk表記の場合はそのまま黒のことを指しているようです。
トナーの種類には純正トナーと非純正トナーがあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
純正トナー | メーカー正規品 | 品質面は優れているが、価格が高い |
海外販売用の正規品 | 品質面に問題はなく、価格はリーズナブル | |
非純正トナー | 汎用トナー | 価格は安いが、品質にばらつきがある |
リサイクルトナー | 環境にやさしく、価格も安いが、品質は劣る |
基本的には、純正トナーを使用することをおすすめします。
『トナー交換のタイミング』
トナーの交換時期については、複合機の使用状況やトナーの種類にもよりますが、端的に言えば印刷可能ページ数が尽きたとき、または印刷品質が低下したときです。
トナー交換することは、印刷の品質を維持し、複合機本体を長く利用していくためにも必要なことです。
トナーがない状態で印刷を続けると、プリントヘッドや他の部品が過度に摩耗してしまうことになり、故障の原因となります。
複合機のトナー交換のタイミングは以下のような状況を目安にしてください。
- 「トナーを交換してください」のメッセージが表示されたとき
- 印刷品質が低下(白いすじやかすれなど)したとき
トナー交換のメッセージが表示されても、カートリッジ内にはトナーが少量残っていますので、しばらくの間は使用可能です。
トナーの交換を3〜4回程度行ったときに、一緒にドラムの交換をするのが望ましいとされています。
複合機ではトナー残量がモニタリングされているので、これを参考に交換時期を判断することができます。
また、複合機まで足を運ばなくとも確認する手段として、Webブラウザや管理ツールを使用して残量の確認をすることも可能です。
残量の数値はあくまでも目安で、実際とは異なる場合があります。
複合機で確認する方法
以下はキヤノンの複合機を例にしたトナー残量の確認方法です。
- ホーム画面で状況確認を選択
- デバイス情報からカートリッジ情報へと進む
- トナーカートリッジの残量を確認
ブラウザで確認する
Webブラウザを起動して、アドレス入力欄に複合機のIPアドレスを入力してアクセスします。
複合機のメニューが出てきたら、消耗品ボタンから進めばトナー残量が確認できます。
大量の印刷物を扱う際などに、事前に確認することができるようになりますし、複合機まで距離があるような場合にパソコンで確認ができることは効率的です。
管理ツールで確認する
リコーのRidoc IO Device Manager Liteなど、各社から提供されているツールを利用することで簡単に確認することも可能です。
今回はRidoc IO Device Manager Liteについて紹介します。
Ridoc IO Device Manager Liteは、リコー製に限らずネットワーク上に接続されている複合機やプリンターの一元管理をするソフトウェアです。
印刷環境をあらゆる角度から把握でき、運用管理コストと手間を削減してくれます。
メリットは導入と運用が楽であることです。導入は管理者のパソコンにインストールし、運用形態に合わせて設定するだけです。
その後は1画面であらゆる操作を効率的に行えるようになっています。
例えば管理・監視するためにネットワーク上の機器を検索することも容易ですし、使用者や設置場所といったカテゴリーでグループ化することもできます。
複合機のトナー交換方法を解説!安全に取り扱うための注意点とは?
トナー交換は、印刷品質を維持するために必要であり、重要なメンテナンス作業でもあります。
トナーの交換時期を逃すと、印刷品質が低下するばかりか、複合機の故障をまねく可能性もありますので注意してください。
また、新しいトナーは開封してしまうと劣化が早まります。
開封後は早めに使用することをおすすめします。
『トナー交換の基本的な手順』
複合機のトナー交換の手順を説明します。
- 複合機のフロントカバーを開ける。
- 空になったトナーカートリッジを取り出す。
- 新しいトナーカートリッジを正しい向きでセットする。
- フロントカバーを閉じる。
新しいトナーカートリッジは、取り付け前に5〜6回ほど振って中身を均等にしておきます。
『トナー交換時の注意点』
複合機のトナー交換時には以下の注意点があります。
- 火気厳禁
- 電源は入れたままにしておく
- 純正トナーのみ使用する
これらの注意点を理解した上で作業すれば、特別難しいことではありません。
それぞれ解説していきます。
火気厳禁
トナーは可燃性がありますので、保管場所や交換時には火の気に注意してください。
トナーを床にこぼしてしまった場合も注意が必要です。
掃除機で吸い込んでしまうと、掃除機内で静電気が発生した際に引火してしまいます。
交換作業時は紙を床に敷くなどして、安全を一番に考え作業してください。
電源は入れたままにしておく
トナーの交換時には、複合機の電源はつけたままにしてください。
しかし、印刷機能が停止していることをしっかりと確認する必要があります。
印刷の途中にフロントカバーを開けてしまったり、トナーを取り外したりすると故障の原因となります。
純正トナーのみ使用する
非純正トナーを使用した場合、故障したり印刷が綺麗に行えない場合があります。
また、非純正トナー使用後の故障は自己責任であり、保証も受けられなくなりますので注意が必要です。
『使用済みトナーの処分方法』
トナーは、一般ごみとして廃棄することはできません。
注意点でも説明したとおり、トナーは可燃性がありますので、火災や粉じん爆発を引き起こす可能性があります。
産業廃棄物として、処理業者へ委託してください。
その他の手段としては、メーカーによる回収と家電量販店の回収ボックスで処分する方法があります。
メーカーでは純正トナーのみが回収対象です。
家電量販店の回収ボックスに大量に持ち込む、または破損のあるトナーカートリッジの回収については事前に相談されたほうがよいでしょう。
『廃トナーと廃トナーボトルの取り扱いについて』
廃トナーとは、紙に印刷されずに飛散する余分なトナーのことを指します。
印刷過程で出てしまう廃トナーを集積させる場所のことを廃トナーボトルと呼びます。
トナーカートリッジ内にあるトナーの10%ほどは、印刷に使われることなく廃トナーボトルへ送られます。
廃トナーボトルが満杯になる前に複合機の画面に通知が出ますが、新しいものに交換せず使い続けてしまうと、印刷はできなくなります。
廃トナーボトルは環境保護のためにも、適切に処理することが必要です。
また、中身を取り出して再利用することも複合機内部に粉末が入り込むおそれがありますので、行わないように気を付けてください。
満杯になった廃トナーボトルの処分方法は、メーカーが行う回収サービスや、リース会社・販売店による回収、家電量販店でのリサイクルボックスなどがあります。
さいごに|トナー交換は注意点に気を付けて安全に行おう!
今回は、複合機のトナー交換方法や交換のタイミング、その注意点などを詳しく解説してきました。
トナーは可燃性があるという点は意外と見落としがちなため、十分に気を付けて保管や作業、処理まで行ってもらいたいです。
複合機のことで分からないことがあれば、販売店やリース会社に相談してみてください。
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